コピーライターが住まいや地域をレポート

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ふらりと“町の重鎮”に会いに

2016年11月1日

「最近、長浜が気になっているんですよね!」。
打合せで度々訪ねる大手門の会社でそんな話しをしていたら
「じゃあ、ここに行ってみるといいよ」と教えてもらった喫茶店。

なんでも、長浜の町内会長さんがやっている喫茶店で、
この町の情報は、ほとんどここに集まっているのだとか……。

半信半疑だったけれど、
ちょっと一休みがてら出かけてみるかと足を運んでみた。

長浜 喫茶 写真館

気になっているマンションの工事現場のすぐ前とは聞いていたが、
どこを探しても喫茶店らしきお店を見つけられず……
と、思って交差点に立ちつくしていたら、ナニナニこの扉。
“もしや”と、勇気を振り絞って扉を開いてみる。

長浜 喫茶 写真館

入り口の印象からは全くイメージできなかったが、
一歩扉を抜けると広い空間に珈琲の美味なる香り。
昭和レトロな空気を醸し出すいい雰囲気のまさに純喫茶。

しかし、アウェイ感は半端ない。
常連じゃない私には一人で来るのはちょっと上級すぎか!
と、恐縮していたのを汲み取ってくれたのか
店主ことマスターが洗練されたトークを交えながら
緊張を解きほぐしてくれる。

長浜 喫茶 写真館

実は、マスターはこちらのビルのオーナーで
昭和62年にこのビルが完成してから、
ずっと町の様子を見守ってきたのだとか。
「写真館」という店の名前は、
もともとマスターの仕事であった写真スタジオが由来。
数年前までは、このビルの中に写真スタジオを構えていたらしい。
どうりで店内は、写真が壁一面を占拠しているわけだ。

長浜 喫茶 写真館

「最近、この町が気になっているんですよ」と、一言もらした私の言葉に、
「長浜はいい町だよ」と、ワントーンあげて答えてくれたマスター。
さらに続けて「やっとこの町の良さが認知されてきたみたい」とも。
確かに、マンション建設が続くこの地区は、
ここ数回しか通ってきていない私にも、
人気急上昇の立地であることが一目でわかる。

もちろん、中高一貫の学校ができたり、大きな病院ができたり
いわゆる公共施設の充実もその理由のひとつであろう。

しかし、マスターによればこの地域の魅力はそれだけじゃないらしい。
福岡の中心、天神からすぐなのにどこか静かで落ち着いているし、
福岡自慢の美味しい店にもこと欠かない。
緑もあれば、海も近いロケーション。
ちなみに、あちこちで建築が進められるマンションのなかでも、
「長浜地域に建つマンションなら
都会の景色だけじゃなく、海の景色も見晴らせるはず」と、
マスターイチ押しのロケーションだ。

長浜 喫茶 写真館

それから、こちらの喫茶店もそうだが、
行きつけの居酒屋に足を運べば誰かに会える。
都心のお隣にありながら、未だに人情が残っているところは
私にとっての何よりの魅力のポイントだ。

その後は、黒田藩に伝わる居合を引き継ぐ荒津会の活動が
近くの公民館で行われている話題から、この地域の老舗のお店情報まで
マスターはもとよりカウンターの常連さんまで巻き込んで
しばし町の歴史をめぐるおしゃべりタイムに……。

長浜 喫茶 写真館

やっぱり、この町、まだまだ深い。
珈琲一杯を味わう時間で、すっかり常連気分にしてくれる。
さぁ、次はどこの居酒屋の常連になってみるか……。

【check point 05】喫茶 写真館

長浜 喫茶 写真館

■ 喫茶 写真館

住所:福岡市中央区長浜2丁目3-1

店内の壁には、もともとの店主であった亡き奥様の形見というキーホルダーがズラリ。にぎわう町の中にありながら歴史を感じさせる落ち着いた喫茶店。

この物件を
レポートするのは

Yasuko Uemura

コピーライター・ディレクター

植村 康子

福岡に暮らして数十年。デザイン関係の会社で働く。食べることが何よりの趣味で、ワインと日本酒が大好物。 行きつけのビストロで仕事帰りの一杯が何よりの至福。飲んでも歩いて帰れる都心暮らしに愛着はあるが、 最近は、ちょっと落ち着いた暮らしにも憧れが出てきたところ。

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